投稿日: 2019.10.27 20:06
更新日: 2019.10.28 00:43

抑えきれなかったレース後の涙。パルクフェルメで山本尚貴の心を突き刺したダンディライアンチームからの言葉


スーパーフォーミュラ | 抑えきれなかったレース後の涙。パルクフェルメで山本尚貴の心を突き刺したダンディライアンチームからの言葉

 全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦鈴鹿のレース後、新チャンピオンのニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)に握手を求めて讃えた山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の目には、涙が溢れていた。昨年ダブルチャンピオンを獲得してチームを移籍して臨んだ今年の山本、そしてチャンピオンを迎え入れたダンディライアンチームともに、外からは知ることのできない大きなプレッシャーを抱えて戦った1年だった。

 タイトルを争っているポールのアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)がグリッドで早々とミディアムタイヤでのスタートを決めたため、上位陣の選択を考慮してミディアムでのスタートを選択した山本尚貴。好スタートでオープニングラップで3番手に上がったものの、異変はこの段階から感じていた。

「うまく走れなくて、スピードがありませんでした」とレース後に振り返る山本。マシンはオーバーとアンダーの両方が起きてしまうという、苦しい状況だった。

 ペースが上がらず、チームメイトの福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)にもピットインの前後でアンダーカットされてしまったが、同じくペースの上がらなかったパロウはなんとか130Rでの2度目のチャレンジで抜くことができた。1度目はアウトから並びかかり、外に押し出されるような形で130R外側のダートまでオーバーランしてしまったが、こらえてコースにマシンを復帰させた。

「あれで火が点きました」

 タイヤに付いたダートを落としてタイヤのコンディションが戻った2周後、山本はふたたびパロウに130Rに仕掛けるも、今度はインを奪ってオーバーテイクを決めることができた。

 その後、ピットアウトを終えて山本の前でコースインした石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)とも、激しいバトルとなった。

「一度抜いたあとにストレートで並ばれてしまったんですけど、絶対に譲るわけにはいかなかった。2コーナーではギヤを落としてエンジンブレーキを使って小さく曲がって、ギリギリのところで意地で抜きました」

 なんとか実質5番手の順位は死守できた。だがパロウ、そして石浦とのバトルは山本に大きな代償を与えてしまった。

「力が尽きちゃった感じになりました。石浦選手とのバトルでタイヤを使い果たしてしまいました」

 石浦の前には出たものの、山本は前のマシンとのギャップを縮めるどころが序々に広がっていき、ポジションを守るのがやっとの状態になってしまった。

「正直、いっぱいいっぱいでした。今日のレースは完敗です」

 5位でチェッカーを受けた山本はランキング2位でDOCOMO TEAM DANDELION RACINGへの移籍1年目を終えることになった。そして、パルクフェルメでの山本の涙には、そのチームとの関係を改めて示すエピソードがあった。

 マシンを降りて担当の杉崎公俊エンジニアにかけられた言葉が、山本の心と感情を大きく揺さぶったのだ。

●チャンピオンを預かるチーム、移籍して2年連続でタイトルを争うドライバー。双方に懸かる大きな重圧


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