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投稿日: 2020.01.14 13:50
更新日: 2020.01.20 12:18

F1技術解説レビュー レッドブル:2019年からの規約変更で苦戦もオーストリアGPのアップデートで覚醒


F1 | F1技術解説レビュー レッドブル:2019年からの規約変更で苦戦もオーストリアGPのアップデートで覚醒

 レッドブル・ホンダの初年度は、新たなパートナーであるホンダの戦闘力が当初は疑問視された。ところが弱さをさらけ出したのはむしろ、レッドブルRB15の車体だった。しかし第9戦オーストリアGPを境に、その後のレッドブルとホンダは着実に結果を出し続けた。

■ニューウィは、新規約への適応が苦手?

 2011年来、エイドリアン・ニューウェイの手によるマシンは、後方に向かって車高が上がって行く、『高いレーキ角』が特徴だ。ディフューザーのボリュームを上げることで負圧が増大し、より多くのダウンフォースが発生する。さらにリヤサスペンションがしっかり機能していれば、ストレートの全開走行の際にはリヤが沈むことでフロアは水平に近い位置になり、ドラッグは軽減される。

 ただし、欠点も大きい。一番の問題は、前後輪が巻き起こす乱流がフロア下に侵入しやすいことだ(青矢印参照)。その結果、フロア下のベンチューリ効果が大きな影響を受け、ディフューザーが期待した性能を発揮してくれなくなる。そのためエンジニアたちはフロア脇に複雑な切り欠きやデフレクターを取り付けるなど、いくつもの工夫を凝らしてきた。

 マシン前部に関して言えば、前輪が起こす乱流をフロントウイングによって両脇に飛ばす、いわゆる『アウトウォッシュ』が2018年までは効果的だった。

■レッドブルに特に不利だった規約変更

 しかし2019年の技術レギュレーションは、その乱流が追い抜きを厳しくするとして、大幅に制限した。独特なレーキマシンで強大なダウンフォースを発生していたレッドブルマシンにとって、アウトウォッシュは欠くことのできない武器だった。なのでその大幅な制限は、ライバルチームよりはるかに大きなダメージを、レッドブルに与えたのである。

 クリスチャン・ホーナー代表は、低迷を続けたシーズン前半をこう述懐している。「マシン挙動は極端にピーキーになり、運転だけでなくセッティングも非常に難しくなってしまった。何が起きていて、それにどう対処すべきか理解するのに、われわれは非常に時間がかかってしまった。それがようやくできたのが、(シーズン初優勝を遂げた)オーストリアGPだったということだ」

 レッドブルのフロントウイングはメルセデスと同様の、外側に向かって上がって行く形状である。ダウンフォースを稼ぐのに効果的だが、アウトウォッシュには向いていない。それでもフロアがほぼ水平で、ホイールベースの長いメルセデスW10は、そこまで厳密なアウトウォッシュを必要としない。シーズン前半の両者のパフォーマンス差には、そのことも大きく影響していたといえるだろう。


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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